元獣医師の子育て記録

都内で猫2匹、多数のげっ歯類、ヒトの女の子1人を育てています。

飲み残したミルクの使い道

↓の記事で書いたように、娘はとってもミルクを飲まなかったため、100mL用意して60mL余りました!みたいなことが多々あった。

arahina.hatenablog.com

基本的にどのメーカーも「ミルクは70℃以上のお湯で調乳後、2時間以内に飲ませ、飲み残しは破棄」と記載されている。私は最初「70℃以上のお湯でサカザキ菌殺したんだから別に2時間以内に飲まさなくても良くない?」と思っていたのだが、根拠については厚労省の「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドラインに詳しく記載されていた。以下に一部を引用する。

PIF(powdered infant formula: 乳児用調製粉乳)の調乳に70°C以上の湯を用いる場合であっても、調製した粉ミルクは2時間を越えて室温で放置しないことが推奨される。これは、粉ミルクがその調乳時において既に汚染されていた可能性があることや、あるいは、乳児の口から哺乳カップ又は哺乳ビン中へ有害細菌が侵入した可能性が考えられるためである。又、熱湯(70°C)によって調製粉乳中に存在する有害細菌の芽胞を活性化させた可能性もある。調乳した粉ミルクを冷蔵温度より高い温度で長時間放置することが、有害細菌に増殖させる機会を与えてしまうのである。 

つまり、無菌的に調乳してないし、芽胞菌(超ざっくり説明すると芽胞というコールドスリープで熱湯中でも生き延びるめちゃつよ菌)の存在も否定できずかつ殺菌もできてないので、それらの有害細菌が赤ちゃんに悪影響を及ぼす量まで増える2時間以内にミルクをあげろよ、当然飲み残しをあげるなんて論外だぞ、ということである。

 

飲み残しは破棄…衛生的には当然なのだが、貧乏性な上に「食べ物は残すな」と教わって育ってきた私からすれば、頭では理解していても感情がなかなかついてこず、毎度飲んだ量よりも多いミルクを捨てるのは結構きつかった。母乳育児と違ってミルク育児で難しいのって、調乳の手間なんかよりもこのへんじゃないかなと思ってる(実際調乳を面倒だと思ったことはない…)。

かと言って、娘の安全・健康を考えれば飲み残しを与えるなんてできない。ではどうするか?

 

そう、大人が飲めばいいのである。大人ならお腹を壊しても自己責任。それに私は自分の胃腸をミルクに混入した程度の菌に負けるように育てていない。

しかしながらそのままミルクを飲むのはかなり抵抗があったので、料理に使うことにした。

 

まず初めに、ホワイトソースの材料とした。といっても1日に200も300も飲み残しが出るわけではないため、シチューなどは作れない。私はパングラタンに応用した。

私は「まぁいけんじゃね?」くらいの感想だったが、旦那は「なんか甘ったるい…」と不評だった。

 

次に、ちぎりパンの材料とした。レシピは↓を参考にした。牛乳の代わりに飲み残しミルクを同量使用した。

cookpad.com

 

結論。飲み残しミルクちぎりパンはかなりおいしい!

牛乳で作るとふんわりもっちりってかんじだが、飲み残しミルクだととろーりなめらかな口当たりになる。粉ミルクの味じゃん!ってのは全然ない。消費する方法としてはかなりおすすめ。

パン作りに慣れている人であれば他のパンのレシピでも応用できると思うが、私のような初心者は↑で紹介したレシピがいいと思う。

理由は

  • ちぎりパンなのでせっせと成形する必要がない
  • マーガリンを使っているのでお財布に優しい(&バターを室温に戻し忘れたああああ…なんてことがない)
  • ホームベーカリーやオーブンが必要ない
  • レンジの発酵機能ではなくガスコンロで温めたフライパンで発酵するため、電気代がかからない
  • 捏ねの過程がさほど過酷じゃない

である。

ハードルの高さで言えば強力粉とドライイーストを常備しているかどうかくらいかな…。私は自分でピザ生地を作るタイプなので、常備していたのが幸いだった。

強力粉↓ 春よ恋。いつも3kgで買ってる。

 

ドライイースト↓ 通称赤サフ。

ただ、強力粉とドライイーストの種類については過去にパン作りが得意な友達に勧められるがまま買っているだけなので、何が他と比べてどういいかは不明(勉強しろよ)。

ちなみにドライイースト開封後、密封容器に入れて冷蔵庫で保存しておくと○。

 

いきなり大きいものを買うのが怖ければ、スーパーで強力粉もイーストももっと小さいサイズのが売ってるのでそちらを使ってみても。個人的には強力粉もイーストも常備しておくと料理・お菓子作りの幅がかなり広がるのでいいかんじ。

 

少し冗長になってしまったがこのへんで。とにかく飲み残しミルクは大人が消費しちゃえばちょっとメンタルに良いよ、という話。